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空亡

空亡は「空」と「亡」、空で失われた状態を意味します。何が空で、何を失ったのでしょう。旬中空亡・五行空亡・四大空亡を順に見ていきます。

旬中空亡

格局 — 外格の六十干支表をもう一度見ましょう。

六十干支の各旬

天干は甲乙丙丁戊己庚辛壬癸の10文字、地支は子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥の12文字で循環します。天干を基準に10組ずつ区切ると、甲子~癸酉が甲子旬、甲戌~癸未が甲戌旬、甲申~癸巳が甲申旬、甲午~癸卯が甲午旬、甲辰~癸丑が甲辰旬、甲寅~癸亥が甲寅旬です。「旬」は10を意味します。

一つの旬では12の地支のうち10だけが天干と組み合い、残り二つには相手の天干がありません。この二つが旬中空亡です。

甲子旬なら戌と亥が余るため、甲子・乙丑・丙寅・丁卯・戊辰・己巳・庚午・辛未・壬申・癸酉の日柱は、すべて戌亥が旬中空亡となります。

旬中空亡の表

旬中空亡
甲子旬戌亥
甲戌旬申酉
甲申旬午未
甲午旬辰巳
甲辰旬寅卯
甲寅旬子丑

五行空亡

旬中空亡が地支に適用されるのに対し、五行空亡は天干にも適用されます。原則として旬中空亡の最初の文字の五行を取り、その五行の天干に適用します。

五行空亡の表

旬中空亡五行空亡対象の天干
甲子旬戌亥なしなし
甲戌旬申酉庚・辛
甲申旬午未丙・丁
甲午旬辰巳戊・己
甲辰旬寅卯甲・乙
甲寅旬子丑壬・癸

:::tip 補足 例外として、甲子旬には五行空亡がありません。 :::

五行空亡の性質

甲子旬を除く50の干支には五行空亡があります。万民英の『三命通会』では、次のように説明されています。

  • **木空則折:**木が空亡すると枯木のように腐り、空洞の木が折れるように折れます(凶)。
  • **火空則明:**火が空亡すると燃え上がるように明るくなります(吉)。
  • **土空則崩:**土が空亡すると土砂のように崩れます(凶)。
  • **金空則響:**金が空亡すると鐘の音のように遠くまで響きます(吉)。
  • **水空則清:**水が空亡すると清らかに流れます(吉)。

木空は率直でさっぱりし、はっきりした性格でも、内実に欠ける傾向とされます。火空は形のない形而上のものを求め、宗教的・神秘的です。土空は土砂崩れのように突然怒りやすく、金空は鐘のように声が澄んでよい場合が多く、水空は関心や発想が多方面に広がるとされます。

四大空亡

納音五行

四大空亡を理解するには納音五行を知る必要があります。納音は、六十干支の音を角・徴・宮・商・羽の五音に対応させる五行の体系です。各天干・地支に個別に割り当てる五行とは異なり、一組の干支に一つの五行を割り当てます。

たとえば甲子は「海中金」で金です。甲自体は木、子自体は水ですが、二つを合わせた納音では金になります。

納音五行の表

六十干支の納音五行表

甲子旬には海中金・炉中火・大林木・路傍土・剣鋒金があり、水が欠けるため、水が四大空亡です。甲戌旬・甲辰旬は欠ける五行がないため四大空亡がありません。甲子旬・甲申旬・甲午旬・甲寅旬では水または金が欠けています。

丁亥万歳暦での空亡表示

天干・地支の空亡表示

各天干・地支が五行・旬中・四大空亡のどれに当たるかを示します。例では年干と月干が四大空亡、日支と時支が五行空亡です。

空亡の詳細表示

命式分析の空亡の項目では、各空亡を個別に表示し、胎月も併記します。胎月の天干が四大空亡の場合、伝統的には知的能力が極端に優れるか、鈍い傾向になるとされます。例の命主はこの条件に当たります。

:::tip 胎月とは 命主が母胎に宿った月です。この講座では妊娠期間を9か月として、月柱の9か月前の干支を胎月とします。 :::

四大空亡の適用

天干だけに適用し、特に年干と月干を重視します。ある通変星が四大空亡になると、その通変星に関わる凶事があると考えます。

空亡に関する用語

填実空亡

空亡の文字がすでに命式にある場合です。この場合、同じ空亡が行運から来ても、空亡の運としては扱いません。

截路空亡

道が断たれる、水路に進路を遮られるという意味です。五行空亡または四大空亡が水で、時干が壬水・癸水の場合に該当します。

晩年に、その空亡に当たる通変星や六親に関わる凶事を暗示するとされます。

:::tip 通変星と六親 比肩・劫財は兄弟姉妹、食神・傷官は女性の子ども、正財・偏財は父親と男性の妻、正官・偏官は女性の夫や男性の子ども、正印・偏印は母親を表します。 :::

日柱時柱
甲寅・乙未壬申・癸酉
乙卯・庚申壬午・癸未
丙辰・辛酉壬辰・癸巳
丁巳・壬戌壬寅・癸卯
戊午・癸亥壬戌・癸亥・壬子・癸丑

アプリでは時干が水で、五行空亡または四大空亡かどうかを見れば、簡単に確認できます。

丁巳日柱の截路空亡

例では正官が截路空亡のため、女性は夫、男性は子どもとの縁に恵まれにくいと解釈します。

同空

二つの干支の旬中空亡が同じことです。同じ旬の干支はすべて同空です。甲子と乙丑はどちらも戌亥が空亡なので、互いに同空となります。二人の日柱が同空なら、考えが合い、意気投合しやすいといわれます。

落空

四吉神の財官印食、つまり正財・偏財・正官・正印・食神が空亡になることです。よい要素が空になるため、好ましくないと考えます。

  • **正財・偏財の落空:**男性では妻を表す財星が空亡となり、妻との縁に恵まれにくいとされます。財への欲が悪く働き、計算的・利己的になったり、浪費したりしやすいと解釈します。
  • **正官の落空:**自分を制御する正官が空となり、勝手な行動をして人の目を気にしにくくなります。女性は夫、男性は子どもとの縁に恵まれにくいとされます。
  • **正印の落空:**学問を表す正印が空となり、学業に困難が出ます。親からの相続も意味するため、相続を期待しにくいとも考えます。
  • **食神の落空:**食の恵みが失われ、身体が弱く小さな病気をしやすいとされます。女性では子どもの縁が薄く、仕事を表す食神が空になるため、仕事を怠る傾向とも解釈します。

反対に四凶神の殺傷劫梟、つまり偏官(七殺)・傷官・劫財・偏印(梟神)が空亡になると、凶が転じて吉になると考えます。

貴落空亡

最もよい吉神とされる天乙貴人の位置が空亡になることです。助けが失われ、孤独で安定しにくい人生と解釈します。

解空

命式にある空亡が、行運の三合・方合、または冲・刑・害・破に出会うことです。落空が解空されれば、対応する通変星や六親について吉と考えます。