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十二神殺

十二運が日干と地支の関係を表すのに対し、十二神殺は日支と各地支の関係を表します。日支が亥なら未は華蓋殺ですが、日支が酉なら未は月殺です。

このように日支によって変わり、劫殺・災殺・天殺・地殺・年殺・月殺・亡身殺・将星殺・攀鞍殺・駅馬殺・六害殺・華蓋殺の12種類があります。

:::tip 補足 以前は日支ではなく年支を基準にしていました。現代では年柱より日柱を基準とする鑑定のほうがよく当たると考えられるようになり、日支を用いるのが主流です。ただし今も年支を用いる鑑定者はいます。 :::

十二神殺の表

日支が同じ三合に属する場合、各神殺に当たる地支も共通です。

神殺と日支寅午戌申子辰巳酉丑亥卯未
劫殺
災殺
天殺
地殺
年殺
月殺
亡身殺
将星殺
攀鞍殺
駅馬殺
六害殺
華蓋殺

日支自身の神殺

日支自身は必ず地殺・将星殺・華蓋殺のいずれかです。

  • 寅午戌では、寅が地殺、午が将星殺、戌が華蓋殺です。
  • 申子辰では、申が地殺、子が将星殺、辰が華蓋殺です。
  • 巳酉丑では、巳が地殺、酉が将星殺、丑が華蓋殺です。
  • 亥卯未では、亥が地殺、卯が将星殺、未が華蓋殺です。

つまり、四生地の寅申巳亥は地殺、四旺地の子午卯酉は将星殺、四庫地の辰戌丑未は華蓋殺です。

現代における神殺の作用

十二神殺でよい意味が多いのは攀鞍殺と将星殺くらいで、ほかは基本的に凶とされます。そのため、ほとんどの命式は凶殺だらけになってしまいます。

命理学が発達した昔は、医学が未発達で幼少期の死亡が多く、飢餓や戦争も絶えませんでした。人が亡くなりやすく困難も多かったため、多くの殺の理論が発達したのでしょう。筆者は、医学・科学の発展や核抑止によって、現代では昔より作用が弱くなったと考えます。

各柱の神殺によって恐ろしい凶事を予告する理論は多いものの、自分の経験と照らすと当たらないものが大半です。理論どおりなら12年のうち10年は凶殺におびえて暮らすことになり、不合理です。

筆者の年支にも亡身殺があり、幼少期に波乱や故郷を離れる運があるとされますが、実際には大きな問題なく育ちました。

現代では凶事の説明をすべて覚える必要はなく、各神殺がどのような気を示すかを知れば十分だと考えます。この講座もその範囲で説明します。

:::tip 補足 神殺を使わないという意味ではありません。恐ろしい凶事と決めつけず、どんな気があり、その運が来た年に何に気を付けるか、という程度に見るのがよいでしょう。 :::

十二神殺と方位

地支には方位があり、子は北、卯は東、午は南、酉は西です。日支によって各地支の神殺が変わります。巳酉丑の日支なら、次のようになります。

日支が巳酉丑の場合の十二神殺の方位

北が六害殺、東が災殺、南が年殺、西が将星殺です。神殺は吉凶だけでなく方位選びにも使われます。伝統的には、攀鞍の方向で宝くじを買うと当たりやすい、引っ越しは攀鞍の方向がよく華蓋の方向は家運を弱める、神への祈りは六害、祖先への祈りは天殺の方向がよい、といった見方があります。

:::tip 補足 日支がどの三合に属するかにより、方位の配置は大きく4種類に分かれます。 :::

劫殺

「劫」は脅かすことを意味し、昔から最も恐ろしい殺とされてきました。ただし現代では作用が弱まっており、ただ恐れる必要はありません。

何かを成し遂げようとしても競争相手や障害に阻まれ、損失が出やすい時期とされるため、新しいことを始めたり欲を出したりするのはよくないと考えます。

命式に劫殺がある人は競争心や獲得欲が強く、絶えず努力し競争する結果、得るものも失うものも多い人生になりやすいとされます。

災殺

劫殺と同じく財の損失を表しますが、劫殺が自分の行動や欲から生じるのに対し、災殺は外部の作用による損失や強奪を表します。

命式にあると、自分のものを奪われまいとして、察しや頭の回転が速くなるとされます。また「奪う」という象徴から、病院に病を奪ってもらうという意味で、病院を選ぶ方位に適するとする考え方もあります。

天殺

天が罰を下すという意味です。順調だった人でも、それまで築いたものを失う時期とされます。罰の形はさまざまですが、徳を積んで悪事をしていなければ、大きな災いなく過ぎる場合もあります。

利益や欲のために人を苦しめた場合には大きな災い、さらには命を失うこともあるとする、厳しい伝統的解釈です。原文では、成功していた政治家や芸能人が突然すべてを失う例もこの運に結び付け、避けられない罰なら祖先に祈るほかないと説明しています。

普段から徳を積んでいれば過度に恐れる必要はありません。晩年に天殺の大運が来る場合は、若い時期から悪事を避けるよう心掛け、うまく乗り越えれば後に福が来るとされます。

天殺の方向への引っ越しは本人によくても家の年長者に不利とされ、家の中ではその方位を最年長者の部屋にするのがよいといわれます。

地殺

移動の運を表します。駅馬殺に似ていますが、自分の意思より他人や外部事情による移動という点が異なります。地支に多くある命式は、不動産に関わって大きな財を築く可能性もあるとされます。

年殺

一般に桃花殺と呼ばれます。十二運の沐浴や通変星の食傷に似て、自分を表に出すことを好み、人間関係に積極的で、人が集まる場で目立ちやすい性質です。

行運で来ると、異性に関する噂や揉め事が出ることがあるとされます。

月殺

天殺のように天の罰を受ける時期で、月明かりにしか頼れないほど暗い状態を表します。先が見えにくいため、新しいことより、慣れたことを続けるのがよいとされます。

過去の行いの報いを受け、暗闇で宗教に頼りたくなるため、入信や改宗につながる場合もあります。耐え抜けば最後に福が来ると考えます。

華蓋殺と月殺がともにあるなら、教育・奉仕・医療の分野に合うとされます。学生にはほかに気を取られず勉強に集中でき、合格運が高まる時期とも解釈します。

月殺の方位には救急薬・非常用ライト・避難器具などを置くとよく、その方向への引っ越しは避けるとされます。

亡身殺

財、貞操、信用、健康などを失う運を表し、軽率な行動を避けるべき時期とされます。恥をさらすことが避けられない用事なら、あえてこの日に行うという考えもあり、依頼、入浴、立候補、手術、告白などが例に挙げられています。異性に身体を許しやすい日とも解釈されます。

恋人の日支が自分の亡身殺に当たると、恋愛の終わりがよくなかったり、噂になったりしやすいとされます。

将星殺

比較的よい意味の多い神殺です。帝旺に似た気を持ち、日支が将星殺の人は特定分野の専門家になりやすく、職場でも活躍しやすいとされます。ただし自信や慢心が強く、謙虚さを欠く場合があります。

昔は女性の気が強すぎて夫に仕えにくいとして凶と見ましたが、これは女性の地位が低かった時代の解釈です。現代では女性も専門分野で社会的に成功し得ます。夫を内助で支えるだけの女性像とは異なる傾向といえるでしょう。

方位の考え方では、将星の方向に出入口を設けるのは避けるとされます。

攀鞍殺

将星殺とともに吉とされます。攀鞍は馬の鞍を意味し、鞍に座って楽に進むように、生活が安定しやすい時期です。

年支にあれば幼少期、月支なら青年・壮年期、時支なら老年期が順調になりやすいとされます。

よい日を選ぶときは攀鞍の日、眠る方向や事業所の入口は攀鞍の方向がよいとする考えがあります。宝くじもその方位の売り場で買うとよい、といわれます。

駅馬殺

桃花殺と並び、よく知られる神殺です。動き回ることを表し、地殺の外部事情による移動に対して、自分の動機による移動を示します。

命式にある人は出歩くのが好きで、家にじっとしているのが苦手な傾向があります。

六害殺

人生の終着点を表す華蓋殺の直前にあり、最後が近いことへの焦りや不安を示します。命式にあると、せっかちで不安を感じやすい性格とされます。

不動産を探す場合は六害の方向がよい、という方位の見方もあります。

華蓋殺

十二神殺の最後で、「華やかさを覆う」という意味です。多才でも、それを表に出すことをためらう傾向があります。

不動産に関わる財運はよい一方、家族との縁が薄い場合が多いとされます。一般神殺の寡宿殺も併せ持つと、一人で暮らしたり、僧侶・修道女など宗教の道に入ったりしやすいと解釈します。

丁亥万歳暦での十二神殺表示

各地支の横にある3行のうち、3行目に表示します。

丁亥万歳暦での十二神殺表示