陰陽と五行
東洋哲学の根本
韓国をはじめ東洋では、陰陽五行という言葉を一度は耳にしたことがあるでしょう。何となくイメージもあるかもしれません。陰陽五行はほとんどの東洋哲学の根本なので、深く掘り下げれば24時間話しても足りません。もちろん筆者にも、そこまで詳しく論じる力量はありません。
命理学の本を読むと、陰陽五行の説明は抽象的で、何をいっているのかわからないと感じる部分も多くあります。しかし四柱推命では非常に重要なので、抽象的な話をできるだけ避け、簡単に確認しておきましょう。
陰陽
世の中には対照的な組み合わせが多くあります。まず太陽と月です。昼には太陽、夜には月が現れ、肉眼で見る大きさもよく似ています。今では太陽が月よりはるかに大きく、遠いため同じように見えるとわかっていますが、古代の人々にはわからなかったでしょう。
昼と夜、光と影、男と女、喜びと悲しみ、大と小、誕生と死。活発で外向的な性格があれば、静かで内向的な性格もあります。このような対照的な概念や事物は、ほかにも無数にあります。

人類の歴史の中で陰陽という概念が生まれたのは、必然だったのかもしれません。東洋では陰と陽を、単に区別され対立するだけでなく、調和して世界を生み、変化させ、消滅させる根本と考えました。男女が出会って新しい命を育むことにも、その考え方を重ねています。
五行
五行とは、簡単にいえば万物を構成する五つの成分です。現代では水素・ヘリウム・ニッケル・鉄などの元素や、さらに小さいクォークの存在まで知られていますが、古代にはわかりませんでした。そこで自然界に目に見える木・火・土・金属・水を、万物を形づくり変化させる根本の気と捉えました。
西洋にも似た四元素説があったことを考えると、五行の概念が生まれたのも自然なことだったのかもしれません。古代の東洋人は、陰陽と五行が世界の構成と変化の根本だと考えたのです。
そして陰陽五行に無数の象徴と属性を与えました。四柱推命も、それらを使って人の性格や運命を推察する学問といえます。学習が進むにつれて象徴や属性の知識が増え、鑑定に使うようになるでしょう。
ただし属性が非常に多いため、鑑定者によって説明が少しずつ異なります。YouTubeで複数の先生の講座を見て「なぜ皆、少しずつ違うのか」と感じた方もいるでしょう。桃花殺や紅艶殺のように、説明が比較的一致するものもあります。
四柱推命は厳密な意味での科学ではなく、一つに確立された完成済みの理論ではありません。説明が異なるだけで、誰かが正しく、誰かが誤りとも限りません。しかし学ぶ側には混乱のもとになります。そこで本講座では、できるだけ本質的な部分に絞って簡潔に説明します。
五行の色と方位
五行を象徴する色と方位は、広く共通して用いられる属性です。五行は木・火・土・金・水の順に覚えましょう。口になじむまで「木火土金水」と繰り返してみてください。
木
木の色は青です。木といえば緑を思い浮かべますが、五行では青とされます。最初は少し混乱するかもしれません。なぜ緑ではなく青なのか、筆者にも明確にはわかりません。方位は東です。
火
火の色は赤で、直感的に理解しやすいでしょう。方位は南です。南は暖かく、暑い昼に太陽が南にあることと結び付けて覚えるとよいでしょう。
土
土の色は黄です。土に黄色を感じるのは自然なことでしょう。方位は中央です。中国は古くから自国を世界の中心と考え、皇帝は黄色の衣服を着ました。世界の中心を表す土の色と結び付いています。
金
金の色は白です。金は金属だけでなく岩や宝石も表します。韓国に多い花崗岩には白い成分があり、宝石も白く輝くことから、白と覚えるとよいでしょう。
方位は西です。「左青龍・右白虎・南朱雀・北玄武」という言葉も、五行の方位に関わります。右の白虎は西、つまり金の方位を指し、金の色が白なので白虎です。左の青龍は東、木の方位で、木の色が青だから青龍です。青龍と白虎を使うと、木と金の方位を覚えやすくなります。
水
水の色は黒です。水は青、木は緑のほうが自然に感じるかもしれません。しかし韓国の海を見ても、水がいつも青いわけではありません。プールは底を青く塗ることで青く見え、ハワイのような場所の青い海とは韓国の海の見え方も異なります。深い水は底まで光が届かず反射しないため、黒く見えると考えると覚えやすいでしょう。
方位は北です。水は冷たい気であり、暖かい火の対極にあります。火が南なので、水が北なのは自然な対応です。
五行の色と方位をまとめると、次の図のようになります。

まとめ
- 陰陽は、太陽と月、男女、誕生と消滅、喜びと悲しみなど、対照的なものから生まれた概念です。対立しながら調和して万物を構成する原理です。
- 五行は世界を構成する根本の気で、木・火・土・金・水から成り、青・赤・黄・白・黒で表します。
- 木は東、火は南、土は中央、金は西、水は北という方位を持ちます。