行運
四柱八字は、生まれた時刻で定まる4本の柱・8文字で、生涯変わりません。一方、行運は時間とともに変化して巡ってくる六十干支です。
原文を執筆した2020年は庚子年で、世界中の人に庚子の年運が作用しました。具体的には2020年の立春から2021年の立春までです。執筆時の月は乙酉月で、その時点では庚子の年運と乙酉の月運が同時に作用していました。
年運は年ごと、月運は月ごと、日運は日ごと、時運は2時間ごとに変わります。これらの干支は誰にとっても同じですが、大運の干支は人によって異なります。
大運は出生時に決まるため、運命を見るには四柱八字だけでなく大運を加えた「五柱十字」を見るべきだという説もあります。命式がよくても大運が支える方向に流れなければ大成しにくいので、一理あります。
大運は10年ごとに変わり、長く作用するため、年運・月運・日運・時運より影響が大きいと考えます。悪い年運なら1年、月運なら1か月、日運なら1日ですが、大運なら10年間苦労しやすいという違いです。では、大運の決まり方と各行運の作用を見ていきましょう。
大運
10年ごとに変わる運です。寿命が80歳を超える現代では、一般に生涯で7~8回の変化を経験します。決め方を理解するため、陽男・陰女・陰男・陽女と大運数を先に学びます。
陽男・陰男・陽女・陰女
年干が陽干なら男性は陽男、女性は陽女、陰干なら陰男・陰女です。たとえば庚子年の2020年生まれは陽男・陽女、辛丑年の2021年生まれは陰男・陰女になります。
大運の流れる方向
年干の陰陽と男女の区分により方向が変わり、月柱を基準に決めます。陽男・陰女は順行、陰男・陽女は逆行です。
月柱が乙酉なら、順行は次の丙戌から始まり、丁亥・戊子・己丑・庚寅・辛卯へ進みます。逆行は前の甲申から始まり、癸未・壬午・辛巳・庚辰・己卯・戊寅へ戻ります。

図の最初の大運は、陽男・陰女なら丙戌、陰男・陽女なら甲申です。
:::tip 補足 2020年は年干が庚の陽干なので、その年の出生者は陽男か陽女であり、陰男・陰女ではありません。 :::
:::tip 男女で大運の方向が異なります 同じ日時に生まれて四柱が同じでも、男女では大運の方向が異なります。そのため、命式が同じでも人生の流れは大きく異なると考えます。 :::
大運数
出生から最初の大運が始まるまでの年数です。大運数が5なら、生まれて5年後に最初の大運が始まります。
大運数の計算
2020年9月15日午前8時生まれを例にします。男性なら陽男、女性なら陽女です。白露(9月7日13時08分)の後なので、月柱は乙酉です。

出生時点は白露から約7日19時間後で、次の丙戌月が始まる寒露までは約22日21時間あります。
陽男は順行なので、次の節入りまでの22日21時間を、3日=1年として換算します。22.875÷3=7.625となり、生後7.625年で丙戌の大運が始まります。
陽女は逆行なので、前の甲申月が終わった白露からの7日19時間を同じように換算します。約7.8÷3=2.6となり、生後2.6年で甲申の大運が始まります。
四捨五入すると、陽男は8、陽女は3が大運数になります。
:::tip 補足 小数まで計算できますが、昔は節入りの正確な時刻を分単位で把握できなかったため、おおよその計算をして四捨五入していました。
丁亥万歳暦では小数まで計算し、大運が始まる年だけでなく月も表示します。 :::
年運
すべての人に同じ干支が作用し、毎年立春に次の干支へ変わります。2020年は庚子です。大運のように個人ごとに異ならないため、簡単に求められます。
月運
すべての人に同じ干支が作用し、月の境目となる節入りで変わります。2020年の白露から寒露までは乙酉月です。
日運
すべての人に同じ干支が作用します。たとえば2020年9月15日は辛酉日です。
時運
すべての人に同じ干支が作用し、2時間ごとに変わります。
ある時点の年運・月運・日運・時運は、その時点に生まれた人の四柱八字と同じです。四柱推命のアルファベット、六十干支と六十干支と年月日時を読むと理解しやすくなります。
行運と命式
命式と行運を同時に並べて、その作用を調べることができます。

図はアプリの運勢分析で、大運と年運を命式と一緒に分析したものです。巡ってくる干支と命式には、合・冲・刑・害・破が複雑に絡みます。その変化を読み取って命主の運命を予測することは、決して簡単ではありません。